
この記事を読んでいる人は、「自分も頑張って仕事をしているのに、周りから信頼されて頼まれるようになるためにはどうしたらいいのか分からない」という悩みをお持ちではないでしょうか。
そういう人は、周りと目標や目的を共有したり、少しだけ頼ってもらって相手を立てるように感謝を伝えましょう。
今回は、心理学を参考にして、どうすれば信頼されて頼られる人になれるのかについて解説します。
頼られない原因3つ
頼られないのには、大きく3つの原因があります。
- 頼まれるのを待っている
- 誤った頼み方をしている
- 感情を出していない
頼まれるのを待っている
「自分の仕事は自分でやらなくてはいけない。誰かに頼っては大人としてダメだ」と思っている人は多いです。
誰かに頼むのも罪悪感がありますし、仕事ができない人間とレッテルを貼られて周りから見下されると思うでしょう。
確かに、自分のことは自分でやるのは当たり前のことですが、頼られる人になる場合には話が変わってきます。
ある実験で、被験者Aが被験者Bに対し5ドルを渡し、そのまま5ドルを受け取った被験者Bのグループと「お金が足りなくなったので、申し訳ないけどさっきの5ドルを返して欲しい」と被験者Aからお願いされた被験者Bのグループの2つに分けました。
そして実験が終わった後にそれぞれの被験者Bのグループに対し、被験者Aの好感度が上がったという人を聞いたところ、ただ5ドルを受け取った被験者グループよりも、5ドルお返して欲しいとお願いされた被験者Bのグループの方が被験者Aのことをいい人だと感じていることが分かったのです。
意外なことに、自分の弱みを見せていた人の方が好感が持てるということですね。つまり、自分の仕事は自分でやらなくてはいけないと思って周りに頼ってなかった人は、周りから好感が持てていない可能性が高いということです。
しかし、自分の仕事ができないから周りに頼ってばかりいるのも迷惑をかけてしまうと思うでしょう。その場合は、相手が5分以内で終わる作業を頼むのがおすすめです。このとき、なるべくリラックスして簡潔に頼むといいですね。
誤った頼み方をしている
自分から相手へ頼むことへの重要性をお話しましたが、頼むにしてもやってはいけない頼み方をしてしまうと相手へ不快な気分にさせてしまいます。それは次の6つです。
- 共感に頼りすぎる
- 言い訳をする
- やたらと謝る
- 助けたメリットを強調する
- 借りがあることを思い出させる
- 些細な頼み事とアピールする
やりがちなのは、「言い訳・メリットを強調する」です。
例えば、言い訳の場合「本当は頼みたくなかったんだけれども...」みたいな頼み方です。相手に頼むのは気まずいことだからです。
人に何かを頼むとき、相手に面倒だと思われてしまうかもしれないという不安を感じますよね。しかし、言い訳の頼み方をするのは良くないです。
言い訳してお願いして助けても、相手は充実感を得られません。
次にメリットを強調するとは、「助けてくれて嬉しかったよ」みたいな表現です。一見、普通の感謝だと思います。
ですが、この感謝には自分の利益になったことしか伝えず、相手への思いやりがあまりありません。
感謝には二種類あります。「自己利益」と「他者称賛」です。自己利益とは、「おかげでゆっくりできたよ」みたいなものです。
そして、他者称賛とは、「自分の時間を削ってくれてまで、助けてくれてありがとう」のような表現のことです。
ある研究で、カップルに最近パートナーにしてもらったことへの感謝を述べてもらい、これらの言葉を他者称賛と自己利益のどちらかに分類しました。
そして、感謝を伝えられたパートナーに対してどのくらい愛情を感じたか聞きました。
結果は、他者称賛の感謝をされたパートナーの方が自己利益よりも愛情を感じたのが強いことが分かりました。
以上のことから、相手を立てるような感謝をすると、気持ちよく引き受けてくれやすくなります。
感情を出していない
「特に何もしていないのに、周りからなんとなく避けられてる気がする…」と思ったことはありませんか?
自分が何かしたという原因が分からないけど避けられている状態ということです。
このような悩みを持っている人は、自分の感情を出していない可能性が高いです。
感情を出していないと、何を考えているか分からないから信用できないのです。
さらに、感情を隠すと能力も低く見えることが分かっています。
しかし、感情を表に出すと嫌われる可能性もあるのは事実です。
感情を表に出すと時には敵を作ってしまうことに目が行きがちですが、味方を作るという利点もあります。
感情をオープンにすることで、周りがあなたへの印象が変わってきます。
コミュニケーションを取るときに感情を伝えることが重要になってきます。
コミュニケーションのとり方は、『相談しやすい人の最大の特徴は「自分の弱みを見せること」』で解説しているので、ぜひ見てみてください。

頼られる人の特徴とは
上述のような理由を解決して、頼られる人の特徴があります。それは次の3つです。
- 笑顔でいることが多い、しっかり睡眠を取っている
- 自分の得意をアピールする
- 目的と目標を周りと共有している
笑顔でいることが多い、しっかり睡眠を取っている
頼られる人の特徴として、信頼できる人かどうかが大切です。
このことは、「表情の作り方次第で信頼度が高まる」ことと、「表情の作り方を変えるだけで信頼されやすくなり誤解もされにくくなる」というニューヨーク大学の実験により明らかになっています。
また実験結果では、「笑顔がある人のほうが信頼されやすい」ということが分かり、「不機嫌な顔をしている人には信頼されない」傾向があったそうです。
確かに、いつもストレスが溜まっていたり、寝不足の人を見ていると嫌な気分になりますよね。
もし、寝不足になりがちな人は睡眠時間が短い傾向にあるので、人それぞれですが8時間くらいは寝るようにしましょう。
科学的には、眠りから自然に目が覚めた状態が最適な睡眠時間という事が分かっています。
または、ストレスが溜まっている場合には別の方法で解決する必要があります。
過去の記事で解説しているので、ぜひ見てみてください。
自分の得意なことをアピールする
頼りになる人は普段から、自分の得意不得意を把握しています。さらに、得意不得意を周りと共有しています。
例えば、「自分はプログラミングが得意で、ほかにも趣味で投資をしている。」みたいに趣味まで伝えています。
こうすることで、周りからは「〇〇さんはプログラミングが得意・投資が趣味」というイメージを持ってもらえます。
その結果、困ったときに「この問題を解決できるのは、あの人だ!」と瞬時に判断できます。
アピールするのは普段のコミュニケーションの中でするのがおすすめです。
普段のコミュニケーションであれば不自然に思われず話題を広げられるので、ぜひやってみてください。
目的と目標を周りと共有している
共通の目標があるかどうかは、私達が思っている以上に重大なことです。
共通の目標を共有していることにより、相手との仲間意識を作り出せるのです。
人間の脳には相手と同じ目標を持っているか、あるいは目標達成が相手にかかっているかにとても敏感です。
そのため共通の目標に意識を向けることによって周りに頼りやすく、あるいは頼られやすい環境になっています。
さらに、頼りやすい環境にするには、第三者を敵にすると周りとの結びつきは強くなります。
例えば、「競合他社の製品よりも、もっといい製品を一緒に作る」と共通の敵を共有することです。
ここでのキーポイントは「一緒に」という単語を使うことです。
「一緒に」という単語を使うことで、お互いにの共通点を作り出せます。
まとめ
この記事では、頼られる人になるための方法をお伝えしました。最後に、記事の内容をまとめてみました。
頼られない人の特徴は次の3つです。
- 待っているだけで、何もしない
- 信頼が下がる頼み方をしている
- 周りに感情を出していない
また、頼られる人がしている行動は、以下の3つがあります。
- 健康的で笑顔な人
- 自分の得意不得意を周りにアピールしている
- 自分たちの仕事の目的と目標を共有している
今回の記事を参考に実践してみてください。