
この記事を読んでいる人は、職場の部下や後輩、友だちなど、悩んでいる人の力になりたいと思っていませんか?
また、そのような人は人から頼られる存在になりたいとも思ってはないでしょうか。
相談されやすい人は、「弱みを見せること」「聞く力に長けている」ことが分かっています。
逆に人の相談を受けない人は、その反対をしてしまっているのかもしれません。
今回は、心理学を参考にして、どうすれば周りから相談されやすくなるのかについて解説します。
人から相談されない人にありがちな3つの特徴
まず、人から相談されず、信頼されにくい人の特徴をお伝えします。
- 陰口や嫌味を言う
- 自分の主張を押し付ける
陰口や嫌味を言う
人は無意識に気づかないうちに陰口や嫌味を言ってしまうことがあります。
無意識な嫌味や陰口とは次のようなものです。
- 忠告 「自分だったら、部下に怒るけどね」
- 説教 「それは、謝るべきだよ」
- 診断 「あなたの方がその人より仕事ができると思っているんだね」
- 尋問 「それをして悪いと思わないの?」
どれも当たり前に思うかもしれませんが、知らずにやってしまう事が多いです。特に、忠告と説教はやりがちです。
忠告は、相手の考えや表現を侮辱しているようなものです。
相談と聞くと解決するための提案や意見を伝えることをしますが、実は解決を求めていなく聞いて共感して欲しかっただけという場合も多くあります。
また相談者の気持ちを完全に理解することは、本人ではないので不可能です。
相談されている人は、相談者の悩みの一部分だけを聞いているだけにすぎないのです。
相手の気持ちを理解せず、自分の意見を押し付けると、この人に「相談しても効果が無い」と判断され、表面上の付き合いになってしまう可能性があります。
そうならないためにも、相談者へ押し付けるような発言はやめましょう。
自分の主張を押し付ける
相談する人は、悩みがあるのを解決したい!または、悩みを聞いて欲しいだけということがあります。
せっかく相談したのに考えていることを否定されたり、全く違う意見が来た場合にはガッカリするものです。
なので、次の6つの返答をしないことが重要です。
- 批判 「ミスをした君が悪いよ」
- ラベリング 「馬鹿だね」
- 称賛 「大したことじゃないよ。君は、素晴らしいよ」
- ごまかし 「そんなに凹むほどじゃないよ。君より僕がもっと辛かったことがあってね」
- 論理的説得 「もっと現実を見なさい。〇〇する方が合理的だよ」
- 元気づけ 「きっと、何もかもうまくいくよ」
特に、「元気づけ」と「ごまかし」をしている人が多いのではないでしょうか。
この2つは相手の悩みから遠ざかる一方で感情を見てみるふりしています。
相談者からすれば、「見当違いな反応をされている。この人に話したとしても悩みは解決しない」と思われてしまいます。
また、ラベリングすると相手のことを深く理解した気になり、日常会話の中でも使いがちになるので要注意です。
例えば、第一印象で相手のことを「頭がいい」と思ったとします。これもラベリングです。
ラベリングは 、相手のことを理解した気になりますが、本質的に理解したのではなく相手の表面だけを理解したに過ぎないのです。
ラベリングをすれば自分も含めて人間をさらに深く知りたいという気持ちもなくなってしまい、表面だけの印象でしか見れなくなり、相手への理解がなくなってしまいます。
または、会話をしている最中に口を出すのも相手に強烈な不快感を与えてしまいます。
話の途中、「それは〜でしょ?」など憶測で口を出すと相手からすれば遠回りをしている気分になります。
信頼されて、人間関係までも解決してしまうコミュニケーション方法とは
では、人から信頼されて相談されやすくなるためにはどうしたらいいのでしょうか。その方法は次の3つです。
- 自分も相談をする
- 聞く力を高める
- 伝え方を高める
自分も相談をする
周りの人に相談されたいという人は、「とりあえず、もっと親切にしたりあれこれ手伝ってみよう」そう考えると思います。
しかし、実は自分の弱みを見せたり、相談したほうが好感度が上がることが分かっています。
ある実験で、被験者Aが被験者Bに対し5ドルを渡し、そのまま5ドルを受け取った被験者Bのグループと「お金が足りなくなったので、申し訳ないけどさっきの5ドルを返して欲しい」と被験者Aからお願いされた被験者Bのグループの2つに分けました。
そして実験が終わった後にそれぞれの被験者Bのグループに対し、被験者Aの好感度が上がったという人を聞いたところ、ただ5ドルを受け取った被験者グループよりも、5ドルお返して欲しいとお願いされた被験者Bのグループの方が被験者Aのことをいい人だと感じていることが分かったのです。
普通に考えてみれば、ただお金を受け取ったグループの方が好感が高いように思えます。
ですが、実験から分かる通り、相手に自分の弱みを見せて助けてもらう方が好感が上がるのです。
この実験結果を踏まえておすすめしたいのが、自分から周りに相談することです。
なぜなら、相談することによって自己開示もできて弱みを上手に見せられます。
その結果、好感が高くなり「この人なら信頼できるから相談してみよう」という気持ちになります。
聞く力を高める方法
また相談されやすい人の特徴には、聞く力が高いことが分かっています。
聞く力が高い人は次の2つを実践しています。
- 短い相槌
- 手短な質問
短い相槌とは、「うんうん!」「なるほどね!」「へぇー!」といった相槌です。
ここで注意したいのは、相手に興味のある意識を持って相槌をすることです。
相手に興味がない相槌だと棒読みになってしまいます。そのためにも、相手へ興味を持って接しましょう。
手短な質問は、「それから、どうなったの?」「それで、どう感じた?」のような短い質問です。
手短い質問をすることによって相手へ会話の続きをうながしたり、感情を聞き出すことができます。
オレゴン大学の研究で、人は感情を出さないと社会的な関係を作ることができないことが分かっています。
もし、感情を隠して偽ってしまうと「能力が低い・嫌われている・つまらない」という印象を与えてしまいます。
つまり、感情を出すというのは人間性を出し仲間意識を強める鍵です。
伝え方を高める方法
主に伝え方のコツは次の2つです。
- 感情と真意を汲み取って伝える
- 話の内容を確認や要約をする
- 聞くと話す比率は8:2
会話をしていると、相手のことを分かった気になります。
そのため、本当に伝えたいことが伝わっていないのに伝わったと思い込んでしまい、後々すれ違いが起きてしまうのです。
なので、相手の話の内容を要約したり確認することが重要になります。
やり方はシンプルです。
相手の内容を聞いて、内容に一区切りがついたと感じたら今まで話していた内容と感情を要約して相手に伝えて確認するのみです。
例えば、「要するに(内容を軽く要約)だったから、悲しい(感情)と感じたんだね。」という感じです。
注意点として、必ず感情を伝えましょう。
先ほどもお伝えしたように感情というのは重要な鍵です。
人間は感情を隠すときがあります。
もし感情が合っているのであれば、より深い内容になります。コミュニケーションと聞くと、「たくさん話さなくては!」と思う人が多いでしょう。
実は、話すのが重要ではありません。むしろ、逆の『聞く』のが重要です。
比率としては聞くが8割で話すが2割が良いでしょう。
まとめ
この記事では、相談しやすい人の特徴について解説しました。
最後に、記事の内容をまとめてみました。
具体的に、相談しにくい人の特徴があります。
- 陰口や嫌味に聞こえることを言っている
- 相手の意見を伝えすぎ
また、相談しやすい人には、以下の3つの特徴があります。
- 尽くしすぎたり、強がらず周りに相談している。
- コミュニケーションのうち8割は聞いて、2割は要約して確認。
- 要約するときは、一区切りついた所で要約と感情をセットで伝える。
今回の記事を参考にしてみてくださいね。
また、相談しやすい人になるためにおすすめのスキルが『コーチング』です!
コーチングについて知りたい人はこちらの記事もご覧ください。