
結婚したあとの夫婦生活も、子どもができると生活スタイルは大きく変わります。
子どもがいない時期はある程度時間やお金の自由もありますが、子どもが生まれると家庭は一気に子ども中心の生活になることでしょう。
初めての子育て経験に悩み、心身ともに疲れてしまう両親は多くいます。
そこでこの記事では、子育て中の両親が抱えがちな悩みを7つご紹介し、それぞれの悩みにおける対処法をまとめました。
現在子育てに悩んでいる親御さんの参考になれば幸いです。
子育て中の両親が抱えがちな7つの悩み
子育て中の両親が抱えがちな7つの悩みは次の通りです。
- 子育てと仕事・家事の両立ができない
- 子育て中の身体的疲労が大きい
- 子育て中にイライラしてしまう
- 子どもへの関わり方が分からない
- 子育て中は経済的負担が大きい
- 兄弟間で子育てのバランスが分からない
- 子育て中のママ友付き合いが大変
それぞれについて見ていきましょう。
子育てと仕事・家事の両立ができない
子育てには非常に多くの時間が取られます。
平成28年(2016年)の調査では、6歳未満の子どもを持つ両親が1日の家事・育児に費やす時間は平均454分(1人あたり227分)です。
これは夫婦合わせると1日8時間近くの時間を費やしています。
実際には夫婦間でも差があり、特に妻の家事・育児に費やす時間は、夫よりも圧倒的に多くなっています。
一方で独身者の場合、1日の家事に費やす平均時間は157分と、子育て中の人と比較すると、独身者は1日70分も自由な時間を持っているのです。この差が毎日続くのですから、「子育てと仕事や家事を両立させるのは大変」と感じる人が多いのは当然でしょう。
参考:厚生労働省 平成28年社会生活基本調査
子育て中の身体的疲労が大きい
この悩みは、ワンオペ育児となっている家庭に多い悩みです。
ワンオペ育児とは、以下のような状況で片親が1人で育児に取り組むケースを指します。
- 母子家庭あるいは父子家庭
- 父親の仕事が忙しすぎる
- 父親が単身赴任中
このような状況では子育てから離れてゆっくりすることもできず、当然身体的疲労は大きくなります。
子育て中にイライラしてしまう
子どもに対してイライラしてしまう親も多くいます。
その理由は、ただでさえ子育て中はやることが多いうえに、子どもの行動に振り回されがちなので、親も気持ちに余裕がなくなってしまうからです。
子どもから「言うことを聞かない」「わがままなことを言う」などの様子が見られると、大人の思い通りに動かないと分かっていても、親はついイライラしてしまいます。
このストレスが過剰になると、虐待などの問題行為につながってしまうのです。
子どもへの関わり方が分からない
「子どもへの適切な関わり方が分からない」と悩む親もいます。
子どもの語彙力は不十分であるため、思いや感情を理解することは難しく感じるかもしれません。
また子どもには、大人と違う言葉のかけ方・物事の伝え方をする必要があります。
言葉で上手くコミュニケーションを取るのが難しいことも悩みなのです。
自分の子どもとなれば、良い子に育ってほしいと考えるのは当然です。
そんな中で両親は「今の子育てが本当に子どものためになっているのか」と不安を抱えながら子育てしています。
子育て中は経済的負担が大きい
子どもを大学まで育てようと思うと、1人あたり約2,000万円の資金が必要というデータがあります。
国からの出産手当や児童手当があると言えど、一般的な家庭ではやりくりに苦しむことが多いでしょう。
また子育てに関するアンケートで、子育てに大きな経済負担がかかると感じるかを質問したところ、約9割の家庭が「経済的負担があると感じる」と回答しました。
上記のデータから、まともに子育てをしようと思うと、家計の経済的負担は大きくなると考えられます。
参考「内閣府 子育ての経済的負担」
兄弟間で子育てのバランスが分からない
兄弟ができると、子育てのバランスが難しくなります。
特に下の子が生まれて以降、上の子に構ってあげられず悩んでいる親も多いです。例えばこのようなケースです。
- 親はどうしても下の子に目が行きがちになるため、上の子が相手にされないと感じてしまう。
- 兄弟喧嘩になると、つい上の子を怒ってしまう。
親も決して兄弟間で差別をしようと思っているわけではありません。そのため上手く子育てのバランスが取れずに悩むのです。
子育て中のママ友付き合いが大変
ママ友の繋がりを作っておくことで、子育てにおける悩みを気軽に相談でき、気持ちがすっきりすることもあるでしょう。
しかしふとしたきっかけで付き合いが大変になることもあります。
- 子どもの仲良くしている友達が変わると、「うちの子は仲間外れにされた」と感じる
- よその子どもの方が優秀だと妬む
- 相談した内容のはずが勝手に噂されている
など、ママ友同士の付き合いは時に大きな悩みのきっかけにもなるのです。
子育ての悩みに対する対処法
次に、この章ではそれぞれの悩みについて対処法をお伝えします。
子育てと仕事・家事の両立ができない
この悩みへの対処法は、時間を生み出すための工夫をすることがおすすめです。
そもそも子育てと仕事・家事を両立させるのは非常に大変なことなので、時間はいくらあっても足りません。
- 夫婦どちらかに育児や家事が偏っていれば協力しあえるようにする。
- たまには手を抜いた食事にする。
- 乾燥機付き洗濯機などで家事を効率化させる。
など、意外と工夫の余地はあるものです。
子育て中のママ同士で話をしていると、「あの人は子育ても仕事も家事もしっかりこなしている」と感じることもあるでしょう。しかし隣の芝は青く見えるものです。
どのご家庭も子育ては大変と感じているので、「大変と感じるのは、一生懸命子育てと向き合っている証拠」くらいに捉えておきましょう。
子育て中の身体的疲労が大きい
先ほどご紹介した仕事・家事と両立ができない悩みの対処法と似ていますが、働き方を見直したり、家事で削れる時間はないかを考えることが大切です。
特にワンオペ育児になっている家庭の場合は、子どもを両親に預けるなどして、子育てから離れる時間を作ることで身体的疲労から回復できます。
また自分1人で子どもを育てる必要はなく、周りの頼れる人を頼ってみるのもありです。
子育て中にイライラしてしまう
このような悩みの対処法は、イライラする感情の出所を自覚することです。
「イライラする」という感情は、予定外のことが起こることで生じます。
- 子どもの準備に時間がかかって、家を出ようと思っていた時間が遅れた・移動中、道路が思ったより混んでいた
- 夫に頼んだ家事がされていなかった
予想外のできごとは自分では防げません。つまりイライラしないように頑張るのは逆効果です。
まずはストレスの原因を見つけて自覚をし、どうしたらこの状況から抜け出せるかをゆっくり考えてみましょう。
子どもへの関わり方が分からない
まずは「子どもの話を傾聴する姿勢」を持つようにしましょう。
例えば子どもの話をまともに聞かず感情的に怒っていると、子どもは親を怖い存在としか思わなくなります。
中には子どもに手を出す両親もいますが、子育てにおいて暴力はマイナスでしかありません。
子どもはしつけのために手を出されたのか、自分のことが嫌いで手を出されたのかの区別がつかないからです。
しつけに関しては、良いことと悪いことの区別がつけられるよう、適切なタイミングで褒めることと叱ることの両方が必要です。
こうした親から1つ1つの行動や言動に対するフィードバックを繰り返すことで、子どもは成長していきます。
子育て中は経済的負担が大きい
経済的な悩みに対処する1番の方法は、教育資金のプランニングを行うことです。
人はどうなるのか分からないことに対して不安な感情を抱くからです。
教育資金のプランニングをしっかり行うことができれば、いつまでにいくらの資金を用意しないといけないかが明確になり、漠然とした不安は軽減されることでしょう。
また必ずしも、子育てにお金をかけるのが良いわけではありません。
休日はそこまでお金を使わなくても、子どもと楽しく遊ぶ方法はたくさんあります。
兄弟間で子育てのバランスが分からない
上の子がすねて言うことを聞かない場合は、下の子と一緒に遊んでもらうようにすると効果的です。
そのとき、一緒に遊んでくれたことに対して感謝の言葉を伝えましょう。
上の子も「こういうことをすればお父さんお母さんは喜んでくれる」と自分の役割を認識できるようになります。
兄弟喧嘩で子どもを叱る時も、安易に上の子のせいと決めつけるのではなく、どちら側の話もしっかり傾聴したうえで言葉を選ぶようにしましょう。
子育て中のママ友付き合いが大変
このような問題の対処法としては、特定の人と深く付き合うことを避けて、一定の距離間を持っておくことで大きなトラブルを防ぐことができるでしょう。
その理由は、ママ友同士は1対1の付き合いではなくコミュニティ単位での付き合いになりがちで、1人との関係性がこじれるとそのコミュニティ自体にいづらくなるからです。
ママ友は実際他人同士の関係であるため、自分の子どもが不利益な状況になると簡単に関係性は切れてしまいます。常に相手との距離感を考えながら仲良くできるといいですね。
まとめ:子育ての悩みは一人で抱え込まず、周りに相談しよう
以上、子育て中の両親が抱える悩みとその対処法について解説しました。
子育てが始まると、それまでとは全く違う生活が始まります。次々に新しいできごとが起こり、対応するまでの間で悩みが絶えないこともあるでしょう。
もし子育てに対する悩みを1人で抱えている場合は、頼れる人やコミュニティに相談するのも1つの手です。
このような悩み解決においてはコーチングが効果的であり、興味のある方は1度体験会に参加されてみてはいかがでしょうか。